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CMA CGM(CMA CGM S.A., )はフランスを本拠とする世界有数の海運会社・コンテナ運送会社。170の定期コンテナ航路で世界150カ国の400の港湾を結び、マースクライン、MSCに次ぐ世界第3位のコンテナ物流企業である〔CMA CGM website 〕。 本社はマルセイユにあり、北アメリカ本社をアメリカ合衆国バージニア州ノーフォークに置く。 == 歴史 == CMA CGM の歴史は、フランスの名門海運企業メサジェリ・マリティーム社(メサジュリ・マリティム、Messageries Maritimes, MM、郵便海運あるいはフランス郵船とも)の前身、Messageries Nationales がマルセイユで設立された1851年に遡る。 1855年にはもう一つの前身企業であるカンパニー・ジェネラール・マリティーム(Compagnie Générale Maritime、CGM、海運総合会社)が誕生し、1861年には社名をカンパニー・ジェネラール・トランザトランティーク(Compagnie Générale Transatlantique, 略称 Transat あるいは CGT, 大西洋横断総合会社、英語圏での通称・フランスライン)と変更した。 インド洋や太平洋方面への運航を担うMMと、南北アメリカ、とりわけル・アーブル-ニューヨーク間の幹線を担うCGTは、フランスを代表する定期船運航企業(フラッグキャリア)としてフランスからニューヨークや世界各地の植民地へ向かう豪華客船などを運航した。しかし第二次世界大戦後は客船の衰退などで経営が悪化し、1977年には合併してフランス政府の国営企業カンパニー・ジェネラール・マリティーム Compagnie Générale Maritime(CGM)になった。 一方、レバノン出身の実業家ジャック・サーデ(Jacques Saadé)は1978年に船会社 CMA(Compagnie Maritime d'Affrètement、チャーター船海運会社)を設立して地中海での傭船業を開始し定期貨物路線にも進出し、次第に会社を大きくしてジャック・シラクら大物政治家とも懇意になった。 1996年、フランスの首相アラン・ジュペは CGM の民営化を決定した。さらに CGM をジャック・サーデが買収、CMA と合併させて CMA CGM が誕生した〔Touché-coulé chez les frères Saadé Renaud Lecade, 2005-07-19, ''Libération''〕。1998年には CMA CGM はオーストラリア政府からオーストラリアン・ナショナル・ラインズ(Australian National Lines, ANL)を買収、これを子会社とした。 2005年9月にはル・アーブルに本社を置くライバル海運会社デルマス(Delmas)を、大手複合企業グループ・ボロレ(Bolloré)から6億ユーロで買収した。この買収は2006年1月5日に完了し、CMA CGM グループは世界第3位のコンテナ運送企業へと躍り出た。 2008年後半からの世界経済危機で、CMA CGM は、運賃相場の低下・燃料の高騰・すでに発注したコンテナ船の支払いなどにより多額の債務を抱える苦境に陥り、フランス政府やフランスの政府系ファンドからの支援を仰いでいる〔コンテナ船業界、不況長期化へ~運賃の低水準続く U.S. FrontLine 2009/10/13〕〔世界3位の船会社が資金難…韓国造船会社にも影響 中央日報日本語版、2009/10/01〕〔仏CMA・CGM、政府系ファンドFSIなどから出資募る-関係者 Bloomberg.co.jp, 2009/10/05〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「CMA CGM」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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